令和6年度 タウンミーティング「まちかど市長室」(森ラボ)開催結果(報告)
- 実施日:令和6年12月1日(日曜日)午後2時から午後3時30分まで
- 会場:森のイノベーションラボFUJINO 2階コワーキングスペース
- 参加者:森ラボプロジェクト関係者5人
- テーマ:中山間地域の活性化について
市長あいさつ(要旨)
- タウンミーティングまちかど市長室として、今日は森のイノベーションラボFUJINOをお借りして、誠にありがとうございます。
- 今日は、「中山間地域の活性化について」をテーマとして、色々と皆さんからご意見をいただきたいと思う。
- まちづくり懇談会でも、皆さんから子どもの遊び場が少ないとか、子育て支援センターがないというご指摘もいただいている。
- 移住者も多く来ていただいているが、相模原市の転入超過は、令和3年が全国で10位、4年が12位、5年が11位であった。
- 日頃から、子育てするならさがみはら、第2、第3の人生を楽しむならさがみはら、起業するならさがみはら、教育を受けるならさがみはら、といつも4つ言っており、そうした中で、本市では、転入者も増えている。
- 藤野地区は、芸術家の人も多く、シュタイナー学園の存在により、多くの人たちの交流も深まっている。
- 地域の皆さんの困りごとの多くは、高齢による自動車の免許返納など、移動手段だと思っている。
- 例えば、この周辺のバスでは、神奈川中央交通と富士急行が運行しているが、神奈川中央交通はドライバー不足と伺っており、これまでどおりの維持が困難だという話もいただいていて、減便や廃止になるという路線も出てくるということで、移動手段は非常に重い問題だと思っている。
- これまでに乗合タクシーを運行し、内郷地区では、ドア・ツー・ドアで自宅付近に新たな乗車場所を設定し、既存停留所より近いところへ送迎する実証運行も実施した。
- 緑区の若葉台地区や南区の新磯地区では、グリーンスローモビリティと言って、ゴルフ場のカートより少し大きく、電動で運転手を含めた7人が乗れる車で実証運行を実施した。
- 意外と緑区の人が中央区や南区の様子をご存知なかったり、南区や中央区の人が緑区の様子をご存知なかったりするので、市内でもっと交流してほしいと思っていて、移動手段がもっと増えれば、交流がスムーズにできると思っている。
- 特に、この藤野地区や中山間地域は、様々な取組が行われていて、色々な人たちがいらっしゃるので、わくわくする地域で、地域通貨があったり、自然エネルギーの活用に取り組む藤野電力があったり、多くの魅力があるところだと思っている。
- 藤野駅や相模湖駅は、すぐそばに湖や山があり、ロケーションが素晴らしいので、何とかして活性化していきたいと思っている。
- 教育の関係では、特に、藤野地区の若い皆さんからは、都立高校に行きたいという声をいただいていて、私も毎年、神奈川県の教育委員会に東京都の教育委員会との調整をお願いしているけれど、まだ実現できていない。
- この地域で育ったお子さんたちが、この地域で学んで、この地域で仕事に就いていただいて、この地域のパートナーと一緒に住んでいただくのが、循環型で理想だと思っている。
- 雇用促進の関係では、働くところがないとの声をいただいているが、JR中央本線があるので、山梨方面や東京方面などに向かうのは、非常に便利で、都心へも1時間程で行ける便利なこの地域で雇用を作っていきたいと思っている。
- 相模原市は、中小企業で成り立っている自治体であるが、インターンシップの取組の中では、市内の中小企業を知らないお子さんたちが多いので、もっと、市内業者を知ってもらうという取組を行っている。
- 今日は、中山間地域の活性化について、皆さんが課題としていることや取り組んでいること、お困りになっていることや、このような相模原市になったらもっと良いのではということを、ご提案いただきたい。
- 今日は、椎橋緑区長も同席しているので、色々と皆さんから勉強させてもらい、ぜひ形にできるよう取り組んでいきたい。
参加者より団体活動紹介(要旨)
- 森ラボは、この藤野総合事務所の会議室棟を使わせていただいていて、3つのテーマとして、ビジネスの支援、地域の魅力の発信、プロジェクトの支援として中山間地域のプロジェクトの立ち上げなどの取組を実施している。
- テレワークセンターの機能も当初からあり、登録者数は令和6年9月で1,158人、利用者数は、令和5年度が約2,400人で、本年度は2,600から2,700人くらいになるのかと思っていて、色々な人がイベントやテレワークで利用されている。
- イベントも、令和5年度は105回開催され、セミナーや体験、集まり事などを実施して、令和5年10月からは、地域おこし協力隊を受け入れて、地域の研修などもしている。
- 利用者数の登録は、40歳代が約22%、30歳代、50歳代が約17%ずつではあるものの、全体的に見ると、10歳代から70歳代まで、多くの人に参加していただいている
- 高校生や小学生などに、夏休み中に子どものビジネス体験やロボット体験をしていただいたり、森の間伐に参加してもらったりしていて、シニアの人には、スマホ教室とかデジタル系のものとかを支援していて、web3.0とかVR実験に来てくださる人もいらっしゃる。
- 経理関係の知識を学ぶというときには、高校生と40歳代と70歳代と離れた年代の人にご参加いただくなど、多世代にご利用いただいている。
- 参加者全体の半分くらいが緑区の人であるが、中央区や南区、東京都からの利用も、約25%あり、ほかの地域からいらっしゃる人も多い。
- ビジネス支援に関しては、色々と実施させていただいていて、交流会では、この地域に仕事がないという声も聞くけれど、ないわけではなく、あるけれども、探す場所がなかなかないということがある。
- ウェブサイトに求人情報を載せるような取組をしていたり、農業を始めたいといった人に農業者を紹介したり、最近では、そばを作ってみたいという人もいらっしゃった。
- 相模原市が実施するアクセラレーションプログラムの採択事業者と連携し、12月末には森林関係の事業者を集めるイベントを行ったり、1月には、林業や森林関係に興味のある人を対象にワークショップを行うなど、様々なイベントなどを開催したりする予定である。
- 専門家の税理士や行政書士とか公認会計士等に入っていただいて、無料相談会を実施したり、スマホの講座に参加しているシニアの人から、遺言や相続の相談をされたりすることもあるので、そういった部分から逆に紐づけて相談会を行うこともある。
- その中で、空き家の話や土地をどうしようかとか、周辺で空き家に繋がっている場所があるなどのお話を聞くようになって、そこを観光協会さんが行っている空き家の取組と紐づけができないか考えているところである。
- 中山間地域の起業支援講座では、市の特定創業支援等事業として認定されていて、ここにいるお二人も講師で参加しており、そうした取組により、これから東京都からの関係者も増えてくるのではないかと思っている。
- ビジネス支援では、地域の事業者さんへの補助金の取得なども支援していて、モデルハウスなどの建設では、半分くらいの1,500万円くらい補助金を支援した。
- そのほかにも、同じ補助金で半分くらい補助を出してもらって、建物を建てて、旅館やモデルハウスなど、貸し出しができるような形でのビジネス支援というものも行っている。
- 求人については、情報を集めて、ウェブサイトへ掲載をさせていただいており、バスや介護関係などはなかなか見つからないけれども、実際に仕事を探しに来ている人がいれば、この情報提供からマッチングするような取組を行っていて、学校関係や介護施設などでは、ここから求人が見つかったケースもある。
- 魅力発信では、地域のイベントに参加させていただいたり、森ラボで色々な切り口でのイベントを開催したりしていて、宇宙ベンチャーを呼んだイベントでは、陣馬山へ登って、流れ星を見る合わせ技をしてみたり、子ども向けの貿易のイベントを行ったりしている。
- 子どもが中学生までに、地元の事業者に触れると、リターン率が高いという研究データがあって、中学生が職業体験することは大事だと思っている。
- ほかにも、陣馬山や相模湖の自然観光があって、再活性の余地はあるということで、陣馬山は観光政策課や市の観光協会とナイトウォークや、謎解きコンテンツなどを準備している。
- 登山客の人流調査も行っていて、高尾山側はバスも時間帯が長いので抜けられる人もいらっしゃって、できれば藤野地区に戻ってきてもらえるような対策を考えたいと思っている。
- 相模湖観光協会では会長さんも代わられて、連携をしていこうと声をかけていただいていて、相模湖公園の再利用や商店街のお店を復活させるとか、相模湖MORIMORIとの連携とか、湖畔商店街ではチャレンジショップとして利用することを考えている。
- 中小企業診断士協会に加入していて、県の観光プロジェクトとの連携も話を進めていて、色々な企業で資格は持っているけれども、普段は、お勤めの人もいらっしゃるので、フィールドワークで地域へ来てもらって、色々なアイデアを出してもらおうということを始めている。
- 森ラボプロジェクトでは、過疎化とか、交通、医療、高齢化、地域の仕事の減少、鳥獣被害など、様々な課題は、森ラボのある中山間地域だけでなく、日本全体の課題だけれども、デジタルやアート思考とか、人のマッチングとか、新しい発想で解決できることがあるのではないかと思っていて、現在、23プロジェクトが稼動している。
- 色々なプロジェクトがあり、いくつか簡単にご紹介すると、VRを使った避難所体験は3年ほど前に作ったのだけれども、地域のお祭りなどに持ち出しをして、VR体験をしてもらったり、農産物の商品開発では、東京高専の生徒さんとご一緒して実証実験を行ったりしている。
- 中山間地域の医療では、取組や課題など色々なお話を聞く中で、具体的には訪問看護ステーションをこの地域に作ろうと動いている。
- SEOライティングでは、遠隔地での仕事ができて、主婦の人でも9時から17時までは働けないけれど、空いている時間で仕事ができる体制の人たちが育ったりすることで、在宅とかこの地域に住んでもインターネットなどを使って、ビジネスを発信できるよう取り組んでいる。
- 駅前の活性化を初期の頃から始めていて、店舗のシャッターが閉まっていたので、活用していくために、皆さんがどのようなものだったら使いたいのかヒアリングをしたりとか、地主の人がどんな理由があって貸し出しがしづらいとか、レポートをまとめてお話をしたりしている。
- こちらから提案した中でも、上手くいくもの、上手くいかないものもあったのだけれども、今回の参加者からも起業したりするということで、駅前で3店舗くらいできそうな動きがある。
- 子どもの発達支援については、先ほどお話しいただいたように、意見交換を行ったり、アンケート調査なども実施したりしている。
- 空き家については、藤野観光協会を事務局として行っているが、物件数が少ないという声がこれまでにあって、その中で掃除がされていないから貸せないものが多くあって、そうしたものは、近隣の人に掃除を依頼して、貸し出すということをやっている。
- 相模湖地区の商店街周りでは、片付けができないから貸し出せないとか、捨てるには忍びないものがあるという感じの場所があるが、注文とかもあったりするので、例えば、飲食店を始めることはできるし、湖畔沿いの店舗には卓球場があるけれど、ほとんど使われていなくて、月5万円くらいで貸し出せるようになったりするので、そうしたチャレンジショップの活用なども、観光協会さんと一緒に進めている。
- 空き家の片付けの部分については、地元の若い人たちを使って、掃除や片付けすることを始めていて、物件数を増やせたらもっと変わってくるのではないかと考えている。
- こうして、ライフスタイルやビジネススタイルの中で、当て込めるような様々なプロジェクトが立ち上がって、地域の皆さんや利用者の皆さんなどと、色々な活動をしている。
意見交換の主な内容
●:参加者の発言 ◎:市長の発言 ○:緑区長の発言
●参加者(3)
- 交通の便では、藤野交通のタクシーの営業時間が20時で終了するので、都内から帰ってきたときには、20時を過ぎていることがあって、妻も下の子が当時3歳、4歳で、車で迎えに来られない時があって、歩いて帰るしかないことがあった。
- そういうことがあると、歩くのがしんどいと思って、駅の近くの駐車場に車を停めて、例えば、お酒の付き合いがあってもお酒を飲まずに、車で帰るのでと言ってお断りしているので、営業時間を22時とか、その先までにしていただけると嬉しく思うし、ほかの方法として、ライドシェアのようなものがあると良いと感じる。
●参加者(4)
- 地域の集まりなどで、どこかで集まって親睦を深めるときに、遅くなってタクシーで帰るようなときには、上野原駅に行こうとか、別のエリアからタクシーを呼ぶことになって、藤野の中に足が欲しいという思いはある。
- 当時、吉野に住んでいたが、国道20号線について、週末の渋滞とか、普段からトラックや大型車両が多く走るので、生活動線的に厳しいものがあって、道路沿いに住んでいたので、トラックが通り過ぎると家が揺れたり、夜間にはスピードを出して走行しているので、その騒音で子どもが起きたりしたこともあった。
- 周辺には、高齢の人も住んでいらっしゃるが、日中でも猛スピードを出したトラックが人の脇を通り抜けていくことが多いので、歩行者としても怖いと思ったことは多い。
◎市長
- お酒を飲んだ後の移動の問題について、コロナ禍が過ぎて、絆を深められるというときなので、お酒を飲めるのに飲めないというのは気の毒に思うし、こうした移動手段は、課題だと思っている。
●参加者(1)
- 上野原市側の病院から、藤野地区から来るお客さんの交通手段の相談をされていて、向こうのタクシー会社を含めてお話をしているけれども、県の境界線があることによる上野原市と藤野地区の行き来の不便さのようなものがあると思っている。
- 例えば、観光面でも、藤野地区から出発する場合は、上野原市側へ出られないということもあるので、そうしたことが解消できると良いが、交通の法律上の問題もあるようである。
◎市長
- 車両が待機できる駅などは、おそらく決まっていて、例えば、津久井交通は橋本駅や相模湖駅には乗り入れできるとか、上野原駅は県外なので乗り入れできないとか難しい問題があるのかと思う。
- 一番良い移動手段は、家の前まで運んでくれるタクシーだと思っていて、タクシーを使った移動手段の関係では、藤野交通と津久井交通をお呼びして、色々とお話をさせてもらっている。
- 例えば、タクシー券を配って、皆さんも乗りやすいようにしたら、もっと利用者が増えるという話もあったし、何歳以上なら配れるかとか、色々と試算をして、私もこれまで市長をしてきて、相模川沿いの皆さんや境川沿いの皆さんからも言われているが、移動手段は一番の課題だと思っている。
- 5年前の令和元年東日本台風では、8人が亡くなった災害があったので、プッシュ型の情報発信が重要だと思っていて、昨年度には、4社の携帯会社と連携協定を結んで、スマートフォン教室などを実施したり、楽天モバイルからは、スマートフォンを無料で貸し出していただいたりした。
- 四国地方にある約5,000人のまちでは、一人1台スマートフォンを持つということで、そうするとプッシュ型の情報発信も可能になるし、相模原市には、広報さがみはらがあり、世帯配付率は約39パーセントであるが、手元に届かなくて見ることができない人に、プッシュ型でスマートフォンに送ったり、見られない人には、郵送で送ったりしている。
- 防災行政無線が聞こえないとか、佐野川の人たちには上野原市の放送が聞こえるなどと伺っていて、今後、放送塔の更新を進めていく予定である。
- 令和元年東日本台風を受けて、一人暮らしのお宅に、戸別受信機を置かせていただいたりしている。
- 医療について、中山間地域には市が所管する6つの診療所があって、この周辺では藤野診療所と日連診療所を統合する予定でいる。オンライン診療を進めたり、在宅医療を効率的に実施できる体制を構築したりするなど、医療を充実させていきたい。
●参加者(1)
- 先ほどあった国道20号線のお話は、以前、まちづくり会議の中で交通安全に関する話が出たときに、警察署等に対して、騒音を軽減するために、速度が落ちるような絵を描きたいという話をして、絵を書くのは難しいが、注意喚起の対策検討はできるということをお話しいただいている。
- 速度減速については、道路に描いたことによって、車両が減速するというケースが海外であるし、自動車も、ライドシェアといった乗り合いのようなものに、上手く紐づけができると良いと思っている。
◎市長
- 国道20号は、八王子市にある国の相武国道事務所が管理を行っていて、国道413号や国道129号などは、政令指定都市に移行した際に、市内は相模原市に移管されている。
- 国道沿いの小原にある小原宿本陣は、県内で唯一現存する本陣で、隣には小原の郷があり、先週に行ったが、小原宿本陣の前にはガードレールがなくて危ないと思って、担当へ話をしたところである。
- 狭い国道沿いで、自転車などで移動するのは危ないと思うし、大型ダンプなどが通行すると近くは揺れるということも、国と連携して、もっと進めていかなければいけないと思っている。
- 福井県永平寺町では、一定の条件下で運転手が不要になる、レベル4の無人での自動運転移動サービスを開始されているが、もとは鉄道の専用路線で利用されていると伺っている。
- 神奈川中央交通も、路線バスの自動運転を平塚市で実証実験されていて、相模原市にも京王バスや富士急行があるが、神奈川中央交通には、相模原市でも実証試験をしてほしいというお話もしている。
- ライドシェアについては、相模湖地区のまちづくり懇談会で、相模湖交通が廃業されたので、ライドシェアを考えてほしいというご意見をいただいている。
- 手法もいくつかあるが、国が進めようとしているもの、神奈川県が進めようとしているものとか、相模原市でも地元に密着したものができないか、ライドシェアとは違うかもしれないけれど考えている。
- 津久井地域には、けんこう号というマイクロバスが1台あったが、ワゴン車3台に更新した。介護予防事業を実施する在宅高齢者等の5人以上の団体の移動を支援し、買い物にもご利用いただいている。皆さんの家の近くまで迎えに行って、介護予防事業を行っていただき、その前後にスーパーマーケット等で買い物をして、帰りは自宅の近くへ送り届けるようにしている。
●参加者(2)
- 上野原駅前で実施された桂川フェスティバルは、今年も盛大に行われたが、そうした場所とスムーズにつながると良い。
◎市長
- 上野原市の村上市長さんとも、連携協定を結んで色々とできないかとういうお話をしていて、最近では、相模湖のニュースワン丸が上野原市まで行くことができないか、上野原市の観光協会にもお話をしている。
- 湖を管理している県の企業庁は、県境などは湖が細く、船で運行させるのは難しいといった考えのようである。
●参加者(1)
- 病院について、合併のお話もあるけれど、民間の病院は3つ増えていて、駅前のクリニックと名倉のクリニックと佐野川のクリニックは、シュタイナー学園の保護者が運営されており、シュタイナー学園の保護者には医者が多く、産婦人科医、麻酔科医、精神科医もいて、歯医者以外はいらっしゃるようである。
- 藤野駅周辺で開業していただけたらと思っているが、現在は勤務医として都内や埼玉県の方へ行かれていて、そうした医者が多いというのも一つの財産なのかと思うし、そうしたところに支援ができると、開業いただける病院も増えてくるのではないかと思う。
- 佐野川のクリニックでは、中山間事業を頑張ってくださっていて、そろそろ後継ぎが欲しいとおっしゃっていて、ご自宅は八王子市に住んでいらっしゃって、後を継いでいく人がいないといけないのかと思っている。
- 軽井沢の風越学園やISAK(アイザック)のような学校がある場所では、人口が増えているようで、2005年にシュタイナー学園が藤野地区に出来ているが、地域への人材の供給などを鑑みると、経済効果も大きいのかと思う。
- 同じことがすぐできる訳ではないけれど、色々と検証してみて、例えば、廃校した学校への誘致を進めてみるなど、ほかの選択肢があっても面白いかと思う。
- 藤野地区で旧小渕小学校以外は、すべて利用されていて、地元のNPOがあったり、アーティストの拠点があったりして、利用活性化の成功例としても、利用率が高いと伺っていて、空いている旧小渕小学校の校舎は、アスベストの関係で除去するのにお金がかかるということであった。
◎市長
- 国道20号沿いに、旧小渕小学校があって、体育館は使用しているが、校舎は空いていて、私も、3回か4回ほど行ったけれど、もったいないと思っている。
- シュタイナー学園があることで、色々な人たちが集まって来られて、そしてしっかりと機能していて、ダイバーシティとかインクルージョンというように、今の時代を先取りしているように思う。
- 外国人の市民も、年間に1,000人くらい増えていて、年間の出生者数は、約 4,000人近くおり、外国人の市民のお子さんも増えていると聞いている。
- 言語の壁があるなど色々と課題があって、現場では若手の職員も混乱していると、こども・若者未来局長から報告を受けている。
●参加者(4)
- 海外から来られる人でも、タレント系の人も多くて、自分が掛けている眼鏡も、シュタイナー学園の親御さんで、外国人のメガネデザイナーで世界的な眼鏡ブランドを作っていて、それを1回自身でバイアウトして、今、レディ・ガガも持っているようで、そういった普通では会えないような人が藤野地区に住んでいる。
◎市長
- 先月、友好都市のカナダのトロントに行ってきて、365日、24時間、200言語対応で、外国の人に寄り添って取組を行っていた。
- 相模原市は、10か国語くらいなので、まだまだ足りないと思っていて、トロントの市長は中国系のオリビア・チャウさんと言って、そのほかに副市長が4人いるけれど、3人が女性で、部長級の会議に参加したら、9人くらいの人が参加されて、8人が女性で驚かされた。
●参加者(4)
- 林業をしてみたい人が増えていて、神奈川県内でバイオマス燃料となるペレットを扱う事業者があまりいないようで、この地域産材を使って、ペレットを作ってみたいという人がいらっしゃる。
- この周辺にも、まきストーブには、ペレットを使っている人もいらっしゃると思うし、極力、この地の産材を使うことができたら良いと思っている。
- (参加者(1))新旧材のおがくずなどを集めて、型で固めるものだが、人件費や移動距離の問題で赤字が出やすいとも伺っている。ボイラーで電気を起こすといった取組もしているので、行政施設などで少しずつ増やしていただいて、そして林技師も育てていき、今の間伐材も切り捨てるだけでなく、有効利用できるようにして使えると良いと思っている。
◎市長
- 青根のいやしの湯は、今後、バイオマスボイラーを設置予定であり、地域産材を使っていくということで取り組んでいる。
- 間伐材は、山の中で切り出しても、林道がなかなか整備されていないので、持ち出せなくて切り倒したままになっていたり、令和元年東日本台風のときには、手入れをあまりしていなかったので、杉や檜の30年ものの木が細くなってしまったりして、倒木したと伺っている。
- 神奈川県は、20年ほど前から水源環境保全税として、県民の皆様にご負担をいただき、水源環境保全・再生施策を行っているが、この計画が令和8年度で終了するということで、相模原市も恩恵を受けていたことなどから、神奈川県へ要望に行って、令和9年度以降も続けていただくようお願いをしてきた。
- 森林は、一度手を抜くと、元に戻すことはとても大変なので、しっかりと整備を続けていかなくてはいけないと思っている。
●参加者(1)
- 森林については、利用者や持ち主がわからないという問題もある。
●参加者(4)
- 虫村の裏が森であり、開発の関係で、登記簿謄本を取得して、全員の地主にお手紙を出したが、3分の2くらいの回答がなかった。
- 裏の森は、台風被害も受けているので、林野庁の里山を保全するための助成金をいただいて、3年計画で裏の森に手を入れ始めているが、勝手に人様の土地に手を付けられないので、持ち主がわからない場所は、手を付けられないエリアもあって、特にその場所が真裏だったりすると、手を加えたいのに加えられないという問題がある。
◎市長
- 私有林について、しっかりと相続できていないことが多いので、課題だと思っている。
- 相模原市には、津久井産材がありブランド材としてピーアールしていきたいし、神奈川県の水源地域でもあって県内に約6割の水を供給していて、そうした役割を担っているので、神奈川県に対しても、声を大にしていかなければいけないし、山梨県側の上流域の対策も必要と思っている。
●参加者(1)
- 虫村の森を借りて、障害のある人に森の軽作業をしていただいていて、大きい声を出される人たちもいるが抵抗感なく行われているので、そうした機会を増やすことができたらと思っていて、子どもの環境としても中央区や南区の人にも来ていただいて、行き来の機会を増やしていけると良いと思っている。
◎市長
- 南区の人は、中央区や緑区のことを知らない、中央区の人は、南区や緑区のことを知らない人が多いが、相模原市には、海は無いけれど、色々なものが揃っていて、例えば、市立の病院ではないが、北里大学病院があって、重篤な患者さんを診療する三次救急も行われている。
●参加者(1)
- 湖も色々と制限があると伺っているが、駅から15分ほどで湖に行けて、ボートの貸し出しもできて、無料で借りられるボートもあるようで、そうしたことがあまり市のホームページなどで周知されていないようである。
- さがみこウォータースポーツプロジェクトでは、ボートの体験ができて、国体に参加された選手を先生に、1回2,000円くらいからの料金で初心者向けに教えていて、湖全体としてもう少しボートなどを貸し出ししやすく、利用ができると良いと思っている。
◎市長
- 相模湖の漕艇場は、県立なのですが、市のボート(ナックルフォア艇)も置いてあって、今日は担当の石井副市長も参加しているので、しっかりと周知していきたい。
- 共生社会の実現を目指していて、障がいがある人も乗れるボートがあって、また、相模湖のコースは国内全国規模の開催ができる2,000メートルのB級コースでもあるので、色々な人をどうやって呼び込むか考えていく必要がある。
- 県知事からは、相模湖地区にバレエの常設場を作りたいというお話もされていて、来年度の10月から11月くらいに、市も応援しながら、イベントを実施していく予定と伺っている。
- 宮ヶ瀬湖は、湖面が綺麗であるが、相模湖や津久井湖も上流域と連携して、例えば、下水道を整備するのか、合併浄化槽を整備するのかという議論は色々とあるけれども、相模湖や津久井湖の水は、県民の宝なので、水をきれいにしていくことは、とても大事なことだと思っている。
- 相模ダムでは、老朽化した施設などの工事が始まっており、工事の見える化や観光目的などのために、これから展望台を作っていくと伺っている。
- 相模原市には、観光できる場所がたくさんあって、芸術や様々な交流の場も多く、初めて選挙に出たときには、何もわからないまま藤野に来たが、地域の方がこの周辺を色々と連れて行ってくれて、ここにはパイプオルガンが弾ける人がいるとか、ここには染物をしている人がいるとか、ここには歌手が住んでいたというお話などを受けて、資源がとっても詰まっている地域で、中山間地域の資源を生かさない手はないと思っている。
●参加者(1)
- 小原や与瀬、吉野や桂川という地名は、京都府の地名から来ていると聞いたことがあって、そうした風光明媚さというものを掘り起こしても、面白いかと思う。
◎市長
- 例えば、インバウンドによる外国の人たちは、ガイドブックよりもユーチューブなどを見て面白そうな場所へ訪れるようなので、相模原市でも、行政で作った定例的な動画などではなくて、外国人のユーチューバーへ頼んではどうかとういう話もしている。
- 鳥屋地域には、車両基地ができるので、その場所を観光化したり、橋本から車両基地までの回送線を旅客線化できるよう働きかけもしたりしている。
- 吉野宿ふじやには、色々と展示物があったりして、私も年に数回伺ったりしていて、また、近くの吉野郵便局では、令和3年8月から市と連携して、防災備蓄品を置かせていただくなどしている。
●参加者(2)
- 吉野宿ふじやの前には、聖蹟の碑が建立されていて、ふじやは、明治時代の火災により建て替えられたと言われていて、沿道に面していることなどから、道路拡幅に伴う曳家工事も行われて現在に至っている。
◎市長
- 地域おこし協力隊のお二人とは、できたらランチ会などで意見交換をしたいと思っていて、どんな相模原市に変えていけるかなどを聞いてみたいと思っている。
●参加者(1)
- 地域おこし協力隊のお二人には、色々と協力いただいていて、今回の資料の作成もそうだが、スマホ教室を主体的に動いてもらったりとか、プロジェクトに少しずつ入っていただいたりしている。
◎市長
- 市内に長くお住まいの人もいらっしゃるし、新しく移住して来た人もいるが、皆さんが一体になっているという感じが強くするのと、先住者に対する尊敬の念と移住者に対する尊敬の念を相互に持たれているので、そこが素晴らしいと思う。
●参加者(5)
- この場所へは、他地区から参加させていただいているが、融合という言葉がそのまま似合う場所だと感じていて、森ラボについても、ファンという感覚なので、色々な場所で宣伝もしている。
- これまでも、目の前でお話しされていた人が、実は素晴らしい取組をされている人であったり、こうした場に色々と参加させていただいたりすることで、多くの刺激を受けている。
閉会
○緑区長あいさつ
- 4月から緑区の区長になったが、市長もおっしゃるようにとても良かったと思っていて、この地区では、昔から住んでいる人と新しく移住された人との融合があるということと、改めてシュタイナー学園さんの影響は大きいと感じた。
- 森ラボの存在については、各プロジェクトの内容等をお話しいただき、本来は、行政が行わなくてはいけないことがたくさんあると思うけれど、実際に行政ではやりきれないこと、森ラボに関わる皆さんだからできることというのが、大変ありがたいことに、ここを拠点にして進められている。
- 今日は、大変有意義なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
◎市長あいさつ
- 今日は、椎橋緑区長や有馬部長、石井副市長もおりますが、ぜひ、また、こうしたお話しする機会を作っていただいて、こんなことで困っているとか、こんなことをやってみたいというお話を色々と教えていただきたい。
- 虫村にも、ぜひ行ってみたいと思っているし、今後、皆さん、市外へ引っ越しをされないように、相模原市で骨を埋めると言っていただけたら、大変ありがたいです。
- 皆さんのような人たちがたくさん集まって、末永くこの場所にいただけるような地域になれば良いと思うし、中山間地域は、相模原市の強みであると思っているので、この強みをもっと生かしていければ、多くの人に選ばれるまちになると思っているので、引き続き、よろしくお願いいたします。
主な意見、提案と回答
1 藤野交通のタクシーの営業時間が20時で終了するので、その先までにしていただけると嬉しく思うし、ほかの方法として、ライドシェアのようなものがあると良いと感じる。
タクシーを使った移動手段の関係では、藤野交通と津久井交通をお呼びして、色々とお話をさせてもらっている。
ライドシェアについては、手法もいくつかあるが、相模原市でも地元に密着したものができないか、ライドシェアとは違うかもしれないけれど考えている。
2 国道20号線について、道路沿いに住んでいたので、トラックが通り過ぎると家が揺れたり、夜間にはスピードを出して走行しているので、その騒音で子どもが起きたりしたこともあった。
狭い国道沿いで、大型ダンプなどが通行すると近くは揺れるということも、国と連携して、もっと進めていかなければいけないと思っている。
3 バイオマス燃料となるペレットについて、ボイラーで電気を起こすといった取組もしているので、行政施設などで少しずつ増やしていただいて、そして林技師も育てていき、今の間伐材も切り捨てるだけでなく、有効利用できるようにして使えると良いと思っている。
青根のいやしの湯は、今後、バイオマスボイラーを設置予定であり、地域産材を使っていくということで取り組んでいる。森林は、一度手を抜くと、元に戻すことはとても大変なので、しっかりと整備を続けていかなくてはいけないと思っている。
4 駅から15分ほどで湖に行けて、ボートの貸し出しもできて、無料で借りられるボートもあるようで、そうしたことがあまり市のホームページなどで周知されていないようである。
相模湖の漕艇場は、県立なのですが、市のボート(ナックルフォア艇)も置いてあるので、しっかりと周知していきたい。
このページについて、ご意見をお聞かせください
このページに関するお問い合わせ
広聴広報課(広聴班)
住所:〒252-5277 中央区中央2-11-15 市役所本館1階
電話:042-769-8299 ファクス:042-730-5258
広聴広報課(広聴班)へのメールでのお問い合わせ専用フォーム